あなたはストレスが溜まってきたら、物を破壊したくなったり暴力的な行動をとりたくなったりすることはありませんか？ それは破壊衝動と呼ばれるもので、自分や周りに危害を及ぼす可能性があります。 この記事では、破壊衝動の心理的な原因や、イライラから解放されるための対処法をご紹介します。
破壊衝動とは何か？
破壊衝動とは、特定の目的や理由なしに、物を壊したいという強い衝動のことです。 破壊衝動は感情が高ぶったときに発生しやすく、自分の意思でコントロールできない場合もあります。 破壊衝動に駆られると、自分の所有物だけでなく、他人の所有物や人間関係も壊してしまうことがあります。 その結果、自分や周りに損害やトラブルを引き起こすことになります。
破壊衝動は、以下のような心理的な原因によって引き起こされることが多いです。
- ストレスが溜まって心に余裕がない
- プライドを傷つけられた
- 報われない出来事が続いている
- すべてがどうでもいいと感じている
- 強いショックを受ける出来事を経験した
これらの原因は、自分の感情や思考に気づかずに無意識にストレスを溜め込んでしまうことに関係しています。 ストレスが限界を超えると、爆発的に感情があふれ出し、破壊衝動に走ってしまうのです。
破壊衝動を抑える方法は？
破壊衝動は危険なものですが、完全に消すことはできません。 しかし、破壊衝動を抑える方法はあります。 ここでは、破壊衝動を抑えるためにできる3つの方法を紹介します。
1.一旦6秒待ってみる
破壊衝動を感じたときに、高ぶった感情を落ち着かせるための方法として、一旦6秒待ってみることがおすすめです。 人間は怒りの感情が沸き起こるときにアドレナリンが分泌されますが、そのピークは約6秒間です。 この6秒間を我慢できれば、気持ちを落ち着かせることができます。 6秒を数えながら深呼吸することも効果的です。
2.ポジティブに解釈する
破壊衝動を抑える方法として、ポジティブに解釈することも有効です。 物事をネガティブに考えると、自分の世界に閉じこもり、怒りの感情が増幅してしまいます。 しかし、物事をポジティブに考えると、気持ちを切り替えることができます。 例えば、「仕事がうまくいかない」と思ったときに、「仕事がうまくいかないから自分はダメだ」とネガティブに考えるのではなく、「仕事がうまくいかないから成長のチャンスだ」とポジティブに考えるようにしましょう。
3.壊してもいいものを用意する
破壊衝動を抑える方法として、あえて壊してもいいものを用意することもできます。 どうしても破壊衝動を抑えられないときは、壊してしまってもよいもので、ケガの危険がないものをあえて破壊することで、マイナスのエネルギーを発散してみましょう。 読まなくなった雑誌や着古したTシャツなどをビリビリに破いたり、引き裂いたりするのもスッキリします。
破壊衝動から解放されるためには？
破壊衝動を抑える方法は有効ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。 破壊衝動から完全に解放されるためには、ストレスの原因を見つけて改善することが必要です。 ここでは、ストレスの原因を見つけて改善するためにできる3つの方法を紹介します。
1.ストレスチェックをする
ストレスの原因を見つけるためには、自分の心身の状態を客観的に把握することが大切です。 ストレスチェックとは、自分のストレス度合いやストレス源を測定するツールです。 インターネット上で無料で利用できるストレスチェックサイトやアプリがあります。 ストレスチェックを定期的に行うことで、自分のストレス状況や改善点を知ることができます。
2.ストレス発散法を見つける
ストレスの原因を見つけたら、次はストレス発散法を見つけることが大切です。 ストレス発散法とは、自分がリラックスできる方法や楽しめる方法です。 ストレス発散法は人それぞれ違いますが、以下のようなものがおすすめです。
- 運動：ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動や、筋トレやヨガなどの無酸素運動などが効果的です。 運動は心拍数や血圧を上げてアドレナリンやエンドルフィンなどのホルモンを分泌させることで、ストレスや緊張感を和らげます。
- 趣味：音楽や読書、映画鑑賞、ゲームなどの趣味を楽しむことで、自分の好きなことに没頭することができます。 趣味は自分の感性や創造性を刺激することで、ストレスや退屈感を忘れさせます。
- リラクゼーション：瞑想や呼吸法、アロマテラピーなどの心身をリラックスさせる方法や、マッサージや温泉などの身体を癒す方法などが効果的です。 リラクゼーションは筋肉や神経の緊張をほぐすことで、ストレスや不安感を和らげます。
ストレス発散法は自分に合ったものを見つけて、定期的に行うことが大切です。
3.専門家に相談する
ストレスの原因を見つけて改善することは難しい場合もあります。 そのような場合は、専門家に相談することも検討しましょう。 専門家に相談することで、以下のようなメリットがあります。
- 客観的な視点から自分の状況や問題を分析してもらえる
- 適切なアドバイスや治療法を提供してもらえる
- 心の支えや安心感を得られる
- 自己肯定感や自尊心を高められる
- 人間関係や社会性を向上させられる
専門家に相談する方法は以下の通りです。
- カウンセリング：心理カウンセラーや臨床心理士などの専門家に自分の悩みや問題を話し、聞いてもらったりアドバイスをもらったりする方法です。 カウンセリングは電話やオンラインでも受けることができます。
- セラピー：認知行動療法や催眠療法などの心理療法を受ける方法です。 セラピーは自分の思考や行動のパターンを変えることで、ストレスや破壊衝動を減らすことができます。
- 医療：精神科医や心療内科医などの医師に診察してもらい、必要に応じて薬物療法や入院治療などを受ける方法です。 医療は重度のストレスや破壊衝動に対処するために有効です。
まとめ
イライラして物を壊したくなる破壊衝動の心理と対処法について解説しました。 破壊衝動はストレスが原因で起こりますが、それを抑える方法や解放される方法はあります。 破壊衝動を抑える方法は、一旦6秒待ってみたり、ポジティブに解釈したり、壊してもいいものを用意したりすることです。 破壊衝動から解放される方法は、ストレスチェックをしたり、ストレス発散法を見つけたり、専門家に相談したりすることです。 破壊衝動は危険なものですが、自分の感情や思考に気づき、適切に対処することで、心も体も健康になれるはずです。
